水野友紀子
My Favourite vol.8
今回、家を本格的にリフォームして思ったのですが、やっぱりお家作りが好きです。
今まで、いろんなお家を見てきて、「ここがこうだったらいいのに・・・」「もう少し、こうすれば良くなるのに」「私だったらこうするのに」がたくさんありました。
それが思い存分、自分の思い通りにできた今、わかったことが1つあります。それは、お家を建てる人みんな「こんな風にしたい」はあるのに、どうしていいのかやり方がわからないんだな・・・と言うこと。
「こんなに新築する人っているんだ!」と驚くぐらい、新しくお家を建てるたくさんの人に出会ってお話してきました。その中で一番寂しく思うのは、「私には無理かも」と最初から諦めている人が多いということ。
キッチンにしても、床にしても、壁にしても「こうしたかったのに」と言う声を本当にたくさん聞きます。予算が絡んでくるので仕方のない所もあるのですが、出来ないと反対されて諦めていたり、希望していたものより実は、高額な物を知らずに購入していたり。
相談するにも、誰にどんな風に相談していいのか分からない・・・
そのうち「無理」と諦めてしまうんだなぁとつくづく感じています。
今回、家を建てるに当たって、私が洋書や雑誌をみて「こんな感じにしたい」とイメージを伝え、主人が素材やデザイン、パーツなど研究(!?)していきました。
「そんなにこだわる人はどこにもいないだろう」と気持ち悪いくらい(笑)細部にとことんこだわった主人。その後、主人が出してきた案の中から、サイズを決めたりイメージに近いものを選んで最終決断を下すのが私。
その指示を受けて現場監督さん、設計士さん、大工さん、建具屋さん、塗装屋さん、左官屋さんが動いてくれましたが、口を揃えて「初めて経験することだ」って言っていました。
だから、よっぽど強い思いをもって、細かい指示を出し、お願いしなかったら、誰もやってくれなかったし、出来ないんだろうなって。
正直、私もこんな仕事をしていなかったら・・・作り方がわからなかったら・・・どうしたらいいのかわからなくて諦めているだろうな。
最近、気づいたことですが、諦めた方のほとんどは必ず「照明だけでも」と探しに来られます。
お家って、何千万円もかかる大きなお買い物。その中で本当に自分の思い通りになったのが「照明2個」と言うのはあまりに寂しすぎるんじゃないかなって。
そう思った時、「私達に出来ること」「私達にしか出来ないこと」があるんじゃないかなって思い始めました。
これから、もっともっとたくさんのお家について「イメージ」を「形」にするお手伝いができたらと思っています。 |